私たちは日本最大のキャビンクルー組織(現職・OB)を目指し活動しています

設立趣意書

日本フォーマーキャビンクルーアソシエーションの設立時の目的・理念等

設立趣意書

「日本から世界へ」「どこの国へもすぐに行けるようになった」

よく聞かれる言葉があたり前のものになってから数十年が過ぎようとしています。
しかしながら、そこに至るプロセスは簡単なものではありませんでした。「世界が小さくなった」のは航空会社の発展があってこそなのです。単に航空路線が拡大しただけが原因ではなく、航空会社が安全で安心な運行を遵守し、
高いホスピタリティーで長くストレスだらけの狭い空間の旅を楽しいものへ変化させたことに起因するのです

もちろん航空機の整備、地上での管制、運行管理などグランドスタッフの力や役割は当然のこととして大きいものがあります。しかし、私は特に航空機のチーフパーサーとして30年間に及ぶ乗務経験から、
次の事が重要であると過去を振り返って考えております。

『貴重な乗務経験を正しいバリューとして社会に認識してもらう』

これが私が常々願っていることでもあります。世界の民間航空機の安全運航は、『管制官』『ディスパッチャー』『整備』に支えられつつ、一旦ドアクローズして『飛行』となれば、旅客は、『パイロット』と『客室乗務員』に生命を委ねることになります。

① 運航の安定は、コックピットが責任を持つものの、航行中に機内で起きる病人、旅客間の揉め事はじめ機内で起きるあらゆるトラブルに対応は、全て客室乗務員が行います。

② デ・コンプ(急減圧)タービュランス、(CATクリアエアタービュランス含む)離着陸時のクラッシュ時の脱出誘導) と挙げてみれば相当の安全守備範囲が広いこともわかります。持ち越しのできない仕事ですから、常に『瞬間的な危機管理能力』も常に問われております。

③ 長時間フライトによる『疲労』満席による『多忙』ファースト・ビジネス・エコノミーというクラス別対応、LCCの対応力などを乗り越えた『スマイル』のホスピタリティーは、客室乗務員ならではの職域です。

キャビンクルーにはこうした『経験したチカラ』であるにも関わらず、現状では、国家資格制度もありません。
ちなみにパイロット、整備、グランドハンドリングに至るまでなんらかの国家資格があって運航されております。私達はキャビンクルーの国家資格化も一つの目標に掲げています。またキャビンクルーの人財としての考え方も一新していきます。

私達の協会は、
・安全運行の為の保安要員として、責任感と使命感、そして運行に生命をかける能力。
・長いそら空の旅を快適でストレスのないものにするための笑顔やサービスを提供する能力。
・国内線、国際線や航路、路線によってチームが再編成されても、まるで毎日同じチームで乗務しているようなコミュニケーション能力。
・セクショナリズムやジェンダー問題を超えたプロフェッショナルとしての業務能力。
・日本だけでなく、あらゆる国と人種に違いがあることを認識して、それらを知識として経験として差別なく接遇する能力。
・バイリンガル、トリリンガルなど卓越した言語能力。
キャビンクルーはこれらの能力を持ち合わせた仕事のプロである。

そう私達は考えております。これらの人財をもっと多方面の社会で活躍してもらいたい。
それが私達の願いであり、この協会の設立趣旨でもあります。
私達の活動により、多くの航空会社で勤務する方々がより働きやすくなり、更にそこで育った人財が日本のため、
社会のために活躍できること。そしてその活躍の場を私達がつくっていくことが使命であると考えています。
協会は、すべてのエアラインのキャビンクルーによって構成されており、日々世界の航空の足下を照らします。


2019(令和元)年10月11日(設立時)
日本フォーマーキャビンクルーアソシエーション理事長 秀島一生

 

 

 

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